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+++ WEBプロデュースの方法02--分散エントランス--

「分散エントランス」というWEBプロデュースの方法

●PDS流のWEBプロデュースのコンセプトは「分散エントランス==(意図的な)ハイパーリンクの活用法」です。
イメージで言えば、
「ネットに根を降ろし、ネットにしっかりとした根を張る。」ということです。

▲分散エントランスから作られる空間について、次のソングラインについての一文によってもイメージが広がるのではないでしょうか。少し長文ですが引用します。
以下引用-----
われわれにとって一つの地点にすぎないものが、アボリジニにとっては、無限の多様性を持つ自己の母体である。
『もしも僕が地球表面のある領域の地図を作ることになったら、直交する空間構造を利用するだろう。すなわち、南北と東西など、二つの向きを決めるのだ。そうすると、各地点を二つの数字、すなわち、東西の距離と南北の距離で表すことができる。つまりこのような枠組みがあれば、位置を正確に示すことができるのである。そして、あらゆるものの位置を厳密に知りたいという人間の強迫観念から生まれたものがGPS(全地球測位システム)だ。このシステムにより、地球上のあらゆる場所が、そこまであるかと思うほど正確に一対の座標によって示されている。
言うまでもないが、以上で述べたことはすべて「約束事」つまり「取り決め」である。オーストラリアのアボリジニたちは、ソングラインによって土地の地図を作る。アボリジニにとってオーストラリアという土地は、個々の場所と、座標と言う一組の数との一対一の対応などではない。彼らにとっての土地は、絡み合い、交わり合った線の集まりであり、それぞれの線はその線だけの歌を持っている。歌には、その道でこれまでに起こったことや、人間性をそなえた動物の出てくる神話や、精神的な意味を多分に含んだねじれた寓話が語られているのだ。
また、ソングラインは複雑に絡み合っているため、どれか一つの地点に一組の数字を割り当てるだけではすまない。むしろ大切なのは「人がどこにいるのか」(このように述べること自体がわれわれの観点なのだが)ではなく、「人はどこから来たのか」であり、最終的には、一人の人間の来し方行く末をすべて示すことである。われわれにとって一つの地点にすぎないものが、アボリジニにとっては、無限の多様性を持つ自己の母体である。というのも、一つの地点は、相交わる複数のソングラインに含まれるからだ。このため財産や所有権に関する考え方も、われわれの文明とは違ったものにならざるをえない。人は、土地でなく、ソングラインを相続するのである。ソングライン空間ではGPSを作ることはできない。
それでもオーストラリアは存在している。ソングラインが強く語りかけてくるのは、空間の記述は「選択」と「取り決め」だということだ。(光速より速い光 ジョアオ・マゲイジョ著 NHK出版)』

●なるべく短期間で変化したり、消費されてしまうコンテンツに依存しすぎないように構築していきます。ここは注意が必要です。

▲また、Googleなど代表的な検索エンジンの反応が非常良いと注目されているBlogについてですが、もともと日記サイトを立ち上げるツールとして出発したBlogは、ネット社会に体する感応性、応答性に優れているようです。従って、社会の日記とも言えるニュースサイトと同じく情報の鮮度に重みを置いており、われわれの考えるコンテキストを作っていくには適していないように思います。

●これから来る時代に向き合える方向性を持ったコンテンツページを、複数の大きなテーマページの下に複数の小さなテーマページを連結する形でネット上に作っていきます。

▲イメージで言えば、これらネット上に点在するコンテンツページが根の先端部に相当するような感じです。
そして、その点を関連付けて養分の流れる根として機能させるのは、常に有用サイトを判別しようとして(←この点が重要です。)変更され続けて行く「検索エンジン」のアルゴリズムです。
その時々の「検索エンジン」のアルゴリズムによって実質的な関連付けが行われ、検索サイトで入力されるいろいろなキーワードに反応することが出来るようになります。

目的のサイトへ誘導するために、よく使われるキーワードを知ることや、そのキーワードで検索サイトの上位に表示されることは重要です。アルゴリズムやツールは変わっていきますが、有効キーワードでの上位表示は、どのような場合でも大切なポイントです。ネット上でのプレゼンス(存在感)は、これでほぼ決まります。
この場合、変わっていくものよりも、変わらないものに着目することが大切です。検索エンジンのアルゴリズムは変わっても、有用なサイトを効率良く検索しようとする目的は変わりません。

WEBショップ(オンラインショップ)のプロデュースと言っても一つのサイトを大きなオンラインショップとして作り込んでいく手法ではなく、ネット上にバラまいた点を繋いで、いろいろな感性、興味、ニーズに対するドアを開ける作業から出発します。(分散エントランス)
もちろん、ネット上にバラまかれる点(それぞれのテーマを持ったコンテンツページ)は、どこかで有機的に結合可能な接点を持っている必要があります。

▲それらのページは、
1. テーマ用の独自ドメイン運用か、
2. 既存のサイトにコンテンツとして追加
3. 既存のサイトにリンクやバナーとして追加
           する形で作ります。

▲分散エントランスとしてレイアウトされる全てのテーマは、互いにハイパーリンク可能ななんらかの接点が考えられるものでなければなりません。一見無関係に見えるテーマであっても、ある角度から視た時に関連付けが出来ればよいのです。
テーマ設定は、時流とあまり隔絶したものに偏っても困りますが、なるべく長期にわたってページの有用性が保たれるように考える必要があります。

●具体的なターゲットサイト
既に販売を行っている黒焼き(Black ICP Foods)とペットライスを販売するオンラインショップに対して、どう繋ぎ込めるかという点を優先して試行錯誤を行います。これらのオンラインショップで扱う商品はすべてオンリーワンと言える商品、無名の商品です。また、イノベーション性が高過ぎて常識的な解説が出来ない商品がほとんどです。
ターゲットサイトは、
"黒焼き Black ICP Foods 玄米コーヒー(玄米珈琲)" http://www.kuroyaki.jp
"黒焼き玄米専門ショップ「玄心」" http://www.genshin.jp
"お米の力を引き出した!ペット専用の健康食品「Petrice(ペットライス)」" http://www.petrice.jp
"旨い、辛い、やめられん!葉とうがらしの佃煮" http://www.hatogarashi.jp
"フルフル犬" http://www.papercraft.ne.jp
(2004/08時点)

●テーマは吟味しながら順次追加していきますが、今考えているテーマは
★わんにゃん行動学 >梅村さん
☆シニアペットとの暮らし方 >K
★免疫または免疫論 >梅村さん
★米もしくは米作り >梅村さん
☆玄米 >金崎
☆食養 >金崎
☆カレーproject >ミサワくん
☆葉唐辛子(葉とうがらし)の佃煮 >K
★現代の社会学(社会システム論などなど) >梅村さん
★エージング、ターミナルケア、死 >梅村さん
★メディア論 >梅村さん
★道具 >金崎
★色、色彩、色彩論または視覚について >梅村さん
★モード論もしくは巡るということについて >梅村さん
★神経言語プログラミング(NLP) >梅村さん
★ベルグソン、ハイデッガー、ベイユ >梅村さん
★芭蕉 >梅村さん
★プロスペクト理論、行動ファイナンス理論 >梅村さん
☆歩く >金崎
☆身体操作 >サダコ
☆知識労働の生産性 >金崎
☆時間・空間・記憶 >金崎
☆ManageBase >はまちゃん
☆Syabel >はまちゃん
☆SEOについて >はまちゃん、K
☆My Keywords >ミサワくん
などなど

☆はPDS内部で制作するコンテンツ、
★は外部のライターさんに発注します。今のところ梅村さんにお願いしています。
ネットプレイの必要経費である広告費などのプロモーション費用を使うかわりに、外部のライターさんに発注する経費を充当します。

▲コンテンツページ制作の基本は、テーマに沿った書籍紹介(オンライン書店へのアフェリエイトも行う)と書籍からの抜き書きを使って構成します。

▲まず、ページをたくさん立ててしまうことを優先しますから、コンテンツは最低1冊の書籍紹介から始めるような簡単な方法で行きます。

▲変化しないもの > テーマに対するクラッシック、古典的な書籍文献
の上に、
変化するもの(新しいもの) > テーマに対する新刊書籍
を乗せて行くように作ります。
現在Blogがやっているような、ニュース性に依存する、ニュース性を期待されてビジターがあるようなスタイルはなるべく避けるようにします。

▲ページの大半は一旦PDSサイトのコンテンツとしてアップし、さらにネット上にどう配置するか検討します。アクセス解析については、当面SiteTrackerを使用します。

以上まとめた方法によって、一つの強力なBIGサイトではなく、いろいろな単品・単ジャンルのオンラインショップを乗せることが出来る大きな受け皿を作ります。
「ネット上に根を張った大きな受け皿」がネット上に形成されるように作業を継続していきます。ずっと続けて行けばかなりしっかりとした大きな受け皿が出来ます。

●要するに、変化の激しいものを適度に避けながら、新しい風を入れる方法も持ち、変わらないニーズを捉えてコツコツ作って長持ちさせる方法です。
それが大きな受け皿であると認識出来るのは、「人」ではなく「検索エンジン」の方ですが、単品・単ジャンルサイトのプロデュースにはこれが適していると思います。

●繰り返しますが、変わらないものと変化していくものを見つけ出すセンスが大切です。これのオリジナルは芭蕉の不易流行ですが、奥の細道以降、芭蕉は不易流行によって句を作っています。
ここに書いたWEBプロデュースの手法も、変わらないものと変化していくもの、そしての双方の原因となるものの3者に着目してコンテキスト、コンテンツ、プロモーション、インターフェイスを考えていきます。
〈つづく〉

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